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解体の仕事に必要な資格は?技術講習についても解説

2023年07月28日

解体の現場で仕事をするためには、いくつかの資格が必要です。
大型の専用車両やクレーン車などを動かすため、専門的な資格を取得しなければ仕事はできません。

中には、技能講習を受講して取得する資格もあります。
技能講習では、資格の取得以外でも現場に必要な知識習得が可能です。

今回は、解体工事に必要な技術資格・講習、解体工事業登録に必須の資格を紹介します。
解体関連の資格取得を検討している方は、ぜひご覧ください。

解体の仕事に必要な資格は?技術講習についても解説

解体工事に必要な技術資格・講習3選

解体工事に必要な技術資格・講習は、主に以下の3つです。

1.車両系建設機械の運転
2.移動式小型クレーンの運転技能講習
3.アスベストの建築物解体に関わる技能講習

この章では、それぞれの技術資格・講習について解説します。

1.車両系建設機械の運転

3トン以上の建設機械(ショベルカー・ブルドーザーなど)を運転するには技能講習の受講が必須です。
労働安全衛生法に基づいて所定の講習を修了すると、それぞれの資格を取得できます。

一般的な大型車両とは異なる操作技術を要するため、事前に知識と技術を学びます。
解体用の車両に関しても、同様に運転技能講習の受講が必要です。

解体や建設の現場で長く働くためには、建設機械を運転できる資格は欠かせません。

2.移動式小型クレーンの運転技能講習

小型のクレーン車を操縦するためには、労働安全衛生法の講習を受けなければなりません。
小型とは、5トン未満の車両を指します。
クレーン免許は、クレーンを操縦するための資格です。
クレーンを使う現場や工場での仕事を行う際に必要です。

講習の課程では、小型クレーンの運転技術・関係法令・関連する知識などを中心に学びます。
技能講習を受ければ、従事できる現場の幅が広くなります。

大型の専門車両の運転技能と共に身につけると、キャリアアップにつながるでしょう。

3.アスベストの建築物解体に関わる技能講習

アスベストを含む建築物解体には、石綿作業主任者技能講習を修了した作業員が必要です。
アスベストの被ばくによる健康障害を防ぐため、予防教育が義務付けられています。

講習では、アスベストの健康被害や予防などについて学びます。
解体現場の安全を守る責任者になるには、アスベスト関連の講習受講が必要です。
受講をすれば、第一線で活躍できる可能性があります。

現場の安全を考えられる従事者になるには、キャリアや経験が重要です。
そのためには、アスベストの技能講習の受講が欠かせません。

解体工事業登録に必須の資格5選

解体工事業登録に必須の資格は、以下の通りです。

1.建設機械施工技士(1・2級)
2.建築士(1・2級)
3.解体工事施工技士
4.土木施工管理技士(1・2級)
5.とび工

1・2級のある資格では、1級の取得で仕事の範囲が広くなります。
この章では、それぞれの資格について解説します。

1.建設機械施工技士(1・2級)

建設機械施工技士は、建設現場の機械を操作するために必要な資格です。
専門的な機械に関する知識を身につけられるため、知識を応用できる場面が広くなります。

1級はトラクターや舗装用建設機械、2級はブルドーザーや油圧ショベルなどが対象です。
1級の取得により、規模の大きな現場や高額の工事に従事できる可能性があります。

解体現場の監督や指導者を目指すなら、1級建設機械施工技士の資格が必要です。

2.建築士(1・2級)

建築士は、建築業界で長く仕事をするうえで非常に役立つ資格です。
建物の構造などの深い専門知識を学ぶため、資格取得で得た知識は解体工事現場でも役に立ちます。

1級は国土交通大臣、2級は都道府県知事によって認可されている国家資格です。
1級を取得すると、構造設計・設備設計・意匠設計(デザイン)に関われます。

解体以外でも仕事の幅を広げたいのであれば、建築士の資格取得を目指しましょう。

3.解体工事施工技士

解体工事施工技士は、国土交通大臣管轄の資格です。
解体工事のエキスパートとして認められるため、さまざまな現場で生かせます。

解体工事施工技士の試験に合格すれば、500万円以下の解体工事を行うための解体工事業の登録や技術管理者として従事できます。
2日間の講習と修了試験(マークシート・記述)に合格すると取得可能です。

解体の現場でキャリアアップを目指すなら、ぜひ取得しておきたい資格です。

4.土木施工管理技士(1・2級)

土木施工管理技士は、土木工事における主任技術者や監理技術者になるために必要な国家資格です。
1級は河川・道路・橋梁・港湾・鉄道・上下水道、2級は土木・鋼構造物塗装・薬液注入の分野に分かれています。

主任技術者または監理技術者として、施工計画書の作成や現場の工程管理などを行います。

建築業界でキャリアを積みたい方は、ほかの資格と併せて1級土木施工管理技士の資格があれば仕事で大いに活用できるでしょう。

5.とび・とび工

とび技能士とは、とびの技能を認定する国家資格です。
本職がとび職ではない方も持っていれば、建設の現場で役に立ちます。

とび作業の段取りから仮設建設物の設置や解体、掘削や土止の技術を認定します。
高所作業の多い解体の現場では、とび作業の知識や技術が必要です。

1級は厚生労働大臣、2級は都道府県の合格証書が交付されます。
1級の難易度は高めです。
取得すればさまざま現場で応用できます。

まとめ

解体工事に必要な資格は、運転技術や専門スキルに関するものなど豊富にあります。
難しい資格は学習が大変ですが、いつか仕事で役立ちます。
専門性や信頼性を高めていけば、キャリアアップや収入増加が期待できるでしょう。

業務内容や目指すキャリアに応じて、資格取得を目指すのが大切です。
試験勉強や技能講習では、知識や技術を学べるため現場での活躍の幅も広がります。

資格を取得して、解体工事の現場での活躍を目指しましょう。